同窓生の活躍

第3回生

大盛運輸株式会社

代表取締役

小野内 伸次さん

東高の思い出

 

  6回生の小野内伸次です。現在は運送業を営んでいます。昨年、皆様のご理解・ご協力のもと母校である安城東高校の近隣地に物流センターを建設させて頂きました。事務所から学生達の姿を見ると、当時の思い出が鮮明に蘇ります。

 

  特に部活、学校行事が思い出に残っています。(勉強はどうも好きにはなれなかったです。とにかく補習授業が多かった)部活もさることながら修学旅行(当時は勤労体験学習)の「能登の里山里海」です。さかのぼること40年前、輪島市白米千枚田は、後継者不足により、荒れ果てていました。この地を修学旅行先に選定した安城東高校が、草刈奉仕を昭和57年から10年間続けました。この活動が呼び水となり、輪島市でこの景勝地を保全しようという運気が高まり、全国からボランティアが集まるようになり、千枚田は昔の姿を取り戻しました。この活動の一回目である、昭和57年の修学旅行が正に私たち6回生でした。当時は「修学旅行で何故草刈りをしなければならないのか。俺の、俺たちの青春をかえせ!」と憤りを感じた記憶があります。

 

  しかし縁とは不思議なものですね。私が母校のPTA会長を務めた2011年に能登の里山里海が世界農業遺産に登録され、且つ、安城東高校同窓会との交流が始まりました。今では、オーナー制度により、田起こし・田植え・草刈・稲刈りの各イベントでは、全国からやってくるボランティアで賑わっています。私たちの活動が世界農業遺産に登録の一端となれたのは感慨深いものがあります。素直にうれしいですね。

 

  高校を卒業して40年近くたちますが、周りの方々に守られ助けられていたことをつくづく感じます。私一人の力ではたいしたものではないかもしれませんが、一石を投じる、最初の一歩を踏み出してみるということがいかに大事かということを、学ぶ機会となりました。今はコロナウィルスの流行により、先行きが不透明でありますが、こんな時だからこそ、私にできることを探しながら歩んでいければと思います。

 

2022/07/10

愛知県立安城東高等学校同窓会 碧海野会「達」